パティシエ〜お菓子の先生に

いきなりですが、
僕はパティシエ(職人)として働いてたので、お菓子業界の厳しさや大変さをそれなりによく知っています…

労働時間は長く、給料も安く、中々肉体的にも精神的にもしんどくてリタイアしてしまう人が多い事は、皆さんもご存知ではないでしょうか。ちなみにパティシエの3年以内の離職率は90%というデータが出ています。

しかしそれと同時に、人の笑顔や幸せを生む事ができるとんでもなく素晴らしい職業だということも僕は知っています。

誕生日やお祝い事、結婚式などの煌びやかな場に自分達の作ったスイーツが並び、お菓子を通して素敵な時間を共有させて頂けると思うと、言葉に表せない程の喜びが溢れてくるものです。

しかしながら、僕はお菓子業界から20代前半で離脱し、今はフリーランスでオンラインのお菓子教室を運営しています。

そう『作って売る人』から『作って教える人』となった訳です。

パティシエという仕事のやりがいを知りながら
「どうして?」と思う方もいるかもしれませんが、ココには深い理由があります。

プロセスを伝える

簡潔にお伝えすると、これからの時代のお菓子の『価値』をより一層高める為です。

というのも、現代は綺麗で美味しいお菓子がたくさん溢れかえっているので、ショーケースに並んだ美しいケーキや、並べられた焼き菓子などの感動は昔と比べ薄くなってきているように感じます。

だからこそ、『もっと深いお菓子の素晴らしさ』をアピールしていった方がいいと考えました。

そこで行き着いたのが、まずお菓子が出来るまでの
『プロセス』を知ってもらう事。

つまり『お菓子作り』の部分です!

本来、ケーキ屋に行って目に入ってくるのは『完成形』の出来上がったお菓子ですが、

その完成されたケーキや焼き菓子がどんな『プロセス』で作りあげられたのかを知る事によって、2倍にも3倍にもそのお菓子は輝いて見えると僕は考えています。

例えば、

『レシピ完成までの膨大な試作や葛藤』
『新しいお菓子が生まれた経緯』

などの『ストーリー』を自ら発信し、伝えていく必要があると個人的には思っています。

何故ならそこは
『完成形』を店頭に並べただけでは、決してお客さんに伝わらない部分だからです。

ようは映画のメイキングの様な感覚で、過程が分かると作品自体の見え方が変わるといった感じ!

そして実際に自分で『お菓子作り』を体験してもらう事によって、美味しいお菓子を知ってもらい、

お菓子作りの楽しさや深さ本来見えないこだわりの部分まで伝えていけたらいいなぁと思っています。

なので『作って売る人』から『作って教える人』になりました。